【筋トレ】吸収が良いのはペプチドとEAAどっち?ペプチドが筋肥大に効果的な理由

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このページを読むとわかること

・私がペプチドがEAAより優れていると考える理由を紹介

・実際にマイプロテインの「加水分解プロテイン」をイントラにしてから体はかなりデカくなったと思う

・でも、EAAは比較できていないから今後使って行く予定

こんにちは、ユウ(@supps_jiten)です。

最近、某先生やyoutuberの影響でEAAが人気爆発中ですね。

しかし、私はあえてEAAよりペプチドの方が優秀じゃないかと思ったりしています。その理由をご紹介します。

ペプチドとは何か?

まずはプロテイン、ぺプチド、アミノ酸に違いを確認しておきましょう。こちらの画像をご覧ください。

1つのブロックがアミノ酸です。そのアミノ酸がたくさんくっついたものがタンパク質、アミノ酸が2つもしくは3つくっついたものがぺプチドです。2つアミノ酸がくっついたぺプチドをジペプチド、3つくっついたものをトリペプチドといいます。

体内に入ったタンパク質は消化酵素の働きによってタンパク質→ぺプチド→アミノ酸と小さな単位にまで分解されていきます。人間の体内はタンパク質をそのままの形では吸収できないようになっているため、

すなわち、アミノ酸はタンパク質が分解された最小単位です。

ペプチドのメリット

ペプチドの方が吸収効率が良い!?

ペプチドは「吸収速度」という点ではEAAに及びませんが、「吸収効率」という点では優れているかもしれません。

アミノ酸はアミノ酸トランスポーターに乗って吸収されますが、ペプチドにもペプチドトランスポーターなるものが存在します。しかも、このぺプチドトランスポーター、ジペプチドとトリペプチドの両方に対応。つまり、2車線道路と3車線道路両方を備えており、効率的な吸収が可能になるのです反対に、アミノ酸トランスポーターはアミノ酸だけに対応しているので1車線です。しかし、制限速度(=吸収速度)はアミノ酸トランスポーターの方が高いでしょう。このことを筋肉博士の山本義徳さんはエレベーターに例えています。

アミノ酸単体とペプチドとでは、どちらが吸収が早いのでしょうか。
エスカレーターに一人ずつ乗る場合と、数人が並んで乗る場合を考えてみましょう。
明らかに数人まとめて乗るほうが、一度に多くの人数を運ぶことができます。

それと同様、ペプチドとしてまとめて運ぶほうが吸収は早くなります。

ペプチドの特徴と吸収|フィジークオンライン より

実際に、鈴木雅さんはペプチドの方が吸収効率が良いのでEAAでなく、ホエイペプチドを使っているそうです。でも、ゴールドジムがEAAでなく、ホエイペプチドを商品化しており、鈴木雅さん自身ゴールドジムのトレーナーなのでセールストークである可能性は十分ありますが…

 

また、アミノ酸トランスポーターは1車線道路なので渋滞が発生するかもしれません。

複数のアミノ酸が同じトランスポーターで競合した結果、吸収が遅くなることもあります。例として挙げると、有名なところではトリプトファンとBCAAは同じトランスポーターを使って輸送されます。

IRONMAN(アイアンマン) (2017年2月号) ホエイペプチドの魅力 PART2 より

これはBCAAが疲労感を軽減させる根拠としても語られる内容です。トリプトファンは精神の安定や眠気、リラックス効果に関係するアミノ酸で重要なアミノ酸であることには間違いないですが、トレーニング中は厄介なもの。(トレーニング中にリラックスしていてはトレーニングに集中できません!)

しかし、BCAAにはトリプトファンを邪魔する効果があるんです。

簡単にいうと、BCAAとトリプトファンは同じ道路を使って吸収されます。しかし、トリプトファンが道路で走ろうとすると、BCAAが行く手を塞ぎ、トリプトファンが脳に入らないようにするといった具合です。

非必須アミノ酸も含まれている

ぺプチドの利点は非必須アミノ酸も含まれているという点です。

ホエイペプチドに関して言えば、ホエイプロテインを加水分解して作られます。そのためホエイプロテインに含まれるアミノ酸はそのまま残っているのです。

何かの研究によると、筋肥大には非必須アミノ酸”だけ”が必要なことがわかっているみたいですが、それはあくまで”筋肥大のみ”にフォーカスした場合の話。非必須アミノ酸が決して人間が生活する上で不必要という意味ではありません。

特に非必須アミノ酸はアルギニン(NO系の生産を促し、パンプを促進する)、グリシン(睡眠の質を上げる)、チロシン(集中力を上げる)などが含まれ、体感が非常に大きいアミノ酸が多いです。私は筋肥大するためには、まずは人間としての生命力を最大限にまで高め、体のコンディショニングをし、最高品質のトレーニングができてはじめて筋肥大について考えらえると思っています。まず、筋肥大のための最高のコンディションを整えるためにも非必須アミノ酸は必要なのです。

ユウ
ナチュラルでいてかつ週3,4日のトレーニングであれば、いかに健康的であり、一回のトレーニングの質を上げていくかが最重要項目だと思っているので、EAAやプレワークアウトに投資するよりも、ビタミンミネラルを始めとする微量栄養素に投資した方が賢いんじゃないかと最近思い始めた

このツイートにある「微量栄養素」には非必須アミノ酸も含まれているのです。

また、EAA(必須アミノ酸)だけを摂ってしまうと体内でアミノ酸のインバランスを起こす可能性が考えられます。相対的に必須アミノ酸だけが多くなってしまい、非必須アミノ酸が体内で不足するのです。

非必須アミノ酸は「体内で合成できるアミノ酸」の総称で、決して「体内で不必要なアミノ酸」ではありません。

では足りなくなった非必須アミノ酸をどうやって補うかというと、潤沢にある必須アミノ酸を分解して再合成されます。せっかく必須アミノ酸を摂ったのに非必須アミノ酸に変換されてはもったいないですよね。また、このアミノ酸の再合成の際にビタミンB6が必要とされます。EAAサプリメントを使用する場合はビタミンB6の不足に注意したいところです。

参考↓

安い

最後に、簡単な理由ですが、EAAよりも安いことが挙げられます。

とはいっても、ピンキリですし、私が使っているマイプロテインの「加水分解プロテイン」はそこそこ安いですが、ホエイペプチドと言い切れるのかは微妙です。理由は後述します。

iHerbで買えるホエイペプチドとしてはハイドロホエイが一番有名ですが、これも結構高い。

さらに、ホエイペプチドとしては最高級(だと自分が思っている)の、ゴールドジムの「アミノコンプレックス」はもうすでにEAAと変わらないくらいの値段がします…

ペプチドのデメリット:分子量によって効果が分かれる

ホエイペプチドはホエイプロテインを加水分解して作られますが、加水分解しただけで完全にぺプチド化できるのかといったらそうではありません。

ホエイプロテインの分子がどこまでぺプチドに近くなっているかというものはジペプチドとトリペプチドの割合や分子量から確認することができます。

2017年に発行された山本義徳さんの記事によると

加水分解ホエイを調査した研究では、ほとんどの製品において分子量は平均1000ダルトン以下だったとのことなので、それで十分である。

とあります。すなわち、ホエイペプチドとして摂取する場合は分子量が1000Da以下が望ましいという事。

しかし、山本義徳さんの別の資料にはこのようにあります。

ただし(※181)の研究ではジペプチドとトリペプチドの割合が72%に達していますが、多くのペプチド製品は加水分解しただけで、実際はもっと大きい分子であり、これほど吸収は早くありません。

前編で紹介しましたが、「加水分解ホエイプロテイン(WPH)」も、WPIと比べて消化吸収の速度に大差はないのです。なお最近出てきた「ペプトプロ」は60%がジペプチドとトリペプチドだとされています。

ペプチドの特徴と吸収|フィジークオンライン より

これは山本義徳さんの著書である「山本義徳業績集3 タンパク質とアミノ酸 後編」にも同じことが書いてありました。

 

まとめると、ペプチドとして狙った効果(研究結果として示された効果)を得るためには①分子量が1000Da以下、②ジペプチドとトリペプチドの割合が70%前後という2つの条件を満たす必要がありそうです。

 

私が使っているマイプロテインの「加水分解プロテイン」に関しては、ホームページから分子量を問い合わせましたが、「栄養チームによって調査し、お伝えします」と返答があったまま無回答。

ゴールドジムの「アミノコンプレックス」では分子量424Da、ジペプチドとトリペプチドの割合が60%とあるので、研究で用いられるレベルのホエイペプチドに近いレベルにまで精製されていそうです。

主成分のホエイペプチドは独自の技術により平均分子量を424Daまで分解。ジペプチド、トリペプチドが全体の60%を占める極めて分解度の高いペプチドです。

アミノコンプレックス商品ページ より

マイプロテインの加水分解プロテインを使ってみての体感

マイプロテインの「加水分解プロテイン」は分子量やジペプチドとトリペプチドの割合が不明なので質が不明です(問い合わせの対応からして質が悪そうな気もします)が、私はトレーニング中の体感がかなり良くなったので気にせず使って行こうと思います。

以前はトレーニング中にプロテインを飲むようなことはしていなかったのですが、加水分解プロテインをイントラドリンクに混ぜるようにしてからかなりいいペースで筋肥大できています。これは加水分解プロテインをイントラに加えだしてからの変化なので、十中八九加水分解プロテインの恩恵だと思って差し支えないかと。

また、トレーニング中は胃腸の消化吸収力が落ちているので、どうしてもトレーニング中にホエイプロテインを飲むとお腹に溜まってしまう感覚があって嫌だったのですが、加水分解プロテインなら全く問題ありません。

以上の理由から、トレーニング1時間前にホエイプロテイン、トレーニング中は加水分解プロテインとマルトデキストリン、トレーニング後は普通の食事といった流れを1年半ほど続けています。

ただし、先ほどの山本義徳さんの記述にもあったように、加水分解しただけのプロテインはWPI(ホエイプロテインアイソレート)と吸収速度が変わらない そうなので、ノンフレーバーWPIを買って、イントラにWPIも試してみようと思っているところです。WPIの方が安いですし。

ユウ
ちなみに、私は乳糖不耐症でもないし、WPIは必要な成分(システインや免疫グロブリンなど)までも濾過されてしまっているので、普段WPIは買わないです。

また、EAAも最近購入したので、EAAとの体感違いなども調べてみたいところです。

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